うつろいゆく日本の四季とやがては大河へと続く飛沫の中で道具を使う。
飾りけのない堅牢な作りだが、道具として愛されるためにはやはり美しくなければならない。
それは人格に備わった能力のように。あるいは気品のように。
花も実も双方同じく色鮮やかにして賑わう小鳥や虫たち。
限りなく美しい魚に心を躍らせれば、出会いを結んだ道具がまた誇らしげに輝いていた。